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広島のプロフェッショナル

より良く生きるために。ファッションは生活の知恵。

vol.06 195modele 鈴木 郁子 さん

195modele 鈴木 郁子さん

フランス映画をきっかけにファッションの世界へ

広島市中区西十日町、1年前にオープンしたファッションの対話式アトリエ「195shop」にお邪魔してきました。温かく迎えてくださったのは、モード学園で19年間教鞭をとられた経歴を持つ鈴木郁子さんです。郁子さんは、物心ついた時からフランス映画の中の女性に憧れ、それをきっかけにファッションの世界へ関心を持つようになりました。

「憧れのフランス映画の中の女性たちは、アートと隔たりの無い生活をしていて。自分の主張や生活とアートを簡単につないでくれるのが、『ファッション』かなと思いました。」

郁子さんの幼少期はちょうど、カンツォーネやシャンソンが日本語になって流れ、広告業界でもミニスカートで有名なツイッギーが起用されていた時代。イタリアやフランスの文化が、テレビやラジオを通して街中に溢れていました。

「フランス映画を観て憧れているだけでなく、その中に人生まるごと浸かってみたいと思ったのです、きっとね。」

高校卒業後に進んだ進路は「東京モード学園」への進学でした。「それまでとは別世界でした」と語る郁子さん。服を縫うために製図を引き、素材の知識も勉強しますが、モード学園は「その服をなんで作っているのか」に注目するのが特徴でした。

「どんな服でも、それを着こなすにはどうするか。要するに『人生をどうしていくか』という話です。何のために着るのか、服を作る側も『どんな女性たちにアピールしたいのか、日本の女性をどうしていきたいのか』という想いがあるから『この服になる』ということです。」

アトリエでお話を伺いました。
アトリエでお話を伺いました。
オリジナルトートバッグ
オリジナルトートバッグ

ファッションは生活の知恵

モード学園を卒業し、三年間デザイナー職として勤めた後、郁子さんはパリへ渡りました。パリのライフスタイルを知り、洋服の本場ではどのように服が着られているのか、その工夫の奥の部分を知りたい!という想いからです。

「もうパリに行くしかない、と思ってたんで。泳いででも行くぞ!とか言ってましたね。」

レ・アルのフランス語学校に通い、朝8時からお昼まで授業を受け、午後は毎日映画館で映画を観る(一日平均4本!)。日曜日は午前中の無料時間に入館して、毎週ルーブル美術館に通いつめ隅々まで鑑賞。パリで生活し、ファッションやアートと触れ合いながら郁子さんが気づいたのは「ファッションは生活の知恵だ」ということ。「良く」生きていきたい、自分の思い通りに生きていきたいというとき、その思いを具現化してくれるのが「ファッション」なのです。

「生活って、無難に1日が終わればいいわけではなくて、それぞれに『想い』がありますよね。その『想い』を具現化するために、ハンカチ1枚でもその場に合った色や素材や質感を揃えておくと、その1日は行きたい所へ行けますよね。それがファッションなのだと思います。」

1日をより良く過ごすための、それも自分のためだけではなく一緒にいる人のためにも気遣うのがファッション。パリの人たちは、それが当然のこととして染みついているのです。3歳になれば女の子は「自分の髪の色と目の色はどの壁の前に座ると一番映えるか」を考え、一見服に関心の無いおじさんでも「ハンカチをポケットからどれくらい出したら良いか」を考えていました。


「私がよく言っているのは『時間とお金と集中力』。それぞれ限りがあって、これをどう、どこに使っていくのかが生き方で、それがセンスだし、『今日は何を着る?』ということにもつながります。そうやって生きてきた私が作ったシンプルなバッグが、今の仕事をさらに広げています。最初から計画していたのではなくて、その時々に必死だったことをやってきただけなんですけどね。」

トートバッグとレッスン

パリで遊学後の1993年から2012年まで、母校である東京モード学園で教鞭をとられた郁子さんは、多忙な毎日を過ごされました。

「あっという間の19年でした。毎日が全力で生きてきた19年間でしたが、『3.11(東北地方太平洋沖地震)』を経験して、『今日死んでもいいと思うほど懸命に生きてきたつもりだったけど、今日死んだら後悔が残る』と感じたんです。そこで、東京での仕事を辞め、人生に後悔しないためのやるべきことを書き出し、優先順位を決めて。そうしていく中で、このトートバッグができました。

無駄が無く、シンプルで、やさしいカタチのトートバッグ。郁子さんが作るバッグは全て個人対応です。人が違えば欲求も違う。その日をどう過ごしたいか、どこに行きたいかも違う。みんなそれぞれに合わせるオリジナルです。2012年4月、東京から広島に拠点を移し、2年後には対話式アトリエ「195shop」をオープン。お知り合いに頼まれて作っていた、無地からスタートしたトートバッグは、今や口コミやイベントで人気となり、お客様のイメージに合わせた様々なオンリーワンのオーダー柄が生み出されています。

3.11を経験し、次世代への為になることへも挑戦したいと思った後に彼女が選んだ生き方は「より個人の人間に寄り添うファッションの力」を伝えていくこと。195shopはそれを行う大切な空間。作る日、学ぶ日、対話する日を分けつつ公開されています。

「本当にやりたいことはもう、一生懸命やればいいじゃない?他人からバカみたいって思われることでも、思いっきりやればいいんですよ。他を全部シャットアウトして。『私はこれをやるんだ』と、やってみる。そこからしか本当の自分は見えてこないじゃない。」

自分はどう生きていきたいのか。それを考えるきっかけを与えてくれる195shop。ファッションを通してなりたい自分に近づいていくスクールと、自分の「好き」をそばに置いておけるトートバッグ。郁子さんが生み出す作品や、スクールでの一言一言は、お客様が望む「生き方」へ近づくサポートをしてくれるのです。
2つ合わせて持っても素敵。
2つ合わせて持っても素敵。
大きさ、形、柄。個人に合わせて。
大きさ、形、柄。個人に合わせて。

スクール情報

~ 195modele etudier ~

●195倶楽部 ~ vivre ma vie ~ オリジナルな自分自身であるために
『明日も未来も、年を重ねても、自分もまわりも今日より素敵になるように勉強する場所』
・個人サロン(またはご友人と2名まで)
・完全予約制(ひと月前までに予約)
・事前にテーマを決めてカリキュラムが準備されます

●195modele 個人対応スクール ~ 目標も目的も自分次第。195は、完全サポート ~
・19年間「学校法人モード学園」第一線での経験と実績をもとにした195オリジナルファッション教育。子供の服育から大人のステップアップ、生涯学習まで。個人に寄り添い、個人を活かして、その脚で立てるまでのサポート。

●195教室 グループ教室
・195の提示するテーマに沿って学ぶグループ教室。

195modele
〒730-0806
広島市中区西十日市町2-15 Pal.K.302


事前予約制
Tel 082-533-6938

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取材を終えて

ドアを開けると、カラフルで心躍る空間が広がっていました。部屋のあちらこちらに置かれて存在感を放っていたトートバッグは一つひとつ違う顔を持ち、アトリエを彩ります。

郁子さんはとても気さくな方で、「昔は内向的だった」という言葉が信じられないくらい、ご自身のファッションに対する想いを話してくださいました。

ファッション、つまりは「生き方」。一度しかない人生を、みなさんは今どのように過ごしていますか?自分のやりたいこと、好きなことはできていますか?何に熱中しているのでしょうか。「振り返ってみると、子どもの時からずーっと思っていたことを、ここでやってる気がする」と笑う郁子さんに、憧れに似た感情を覚えていました。

(ライター:まいぷれ広島編集部さくら)

2015/07/23