簡単ではない醤油の商品開発。
菊本さんにとって、強い思い入れを残すことになった商品があります。
一度は使ったことのある方も多いのでは^^
減塩タイプなのにコクと旨味がしっかりとあって人気の「やさしいだし醤油」がそれです。
「調味料無添加の醤油を作ってみよう」
「やさしいだし醤油」の商品開発は、そんな社内の声から始まりました。
調味料無添加
それはつまり、アミノ酸などの旨味調味料が入っていないということ。「やさしいだし醤油」は、「旨味調味料を入れずに美味しい『だし醤油』を作る」という難易度の高いコンセプトの基に開発された商品なのです。
「この商品を開発するにあたっては、紆余曲折ありました」
そう語る菊本さんの言葉通り、「やさしいだし醤油」の開発は長く険しいものでした。
そもそもだし醤油というのは加工調味料で、手作りの場合は醤油にみりん、鰹節などを加えて作ります。手作りするとなかなか手間のかかる「だし醤油」を簡単に使えるようにと、スーパーなどには数多くの「だし醤油」が売られています。
ただ、ほとんどの「だし醤油」には添加物が入っていて無添加の「だし醤油」を探すのは難しく、さらに無添加だからと言って美味しいとは限りません。
川中醤油の挑戦は、「無添加」だけど美味しい「だし醤油」を作ることにあったのです。
旨味調味料を入れずに美味しい「だし醤油」を作る。その開発はまさに紆余曲折で、試作を作り、会議、そしてまた試作。開発はその繰り返しでした。
無添加の「だし醤油」というただでさえ難易度の高い製品開発ですが、今回の開発でなにより大変だったのは、半分完成、まできたところで、「調味料無添加」に加えて「減塩」というコンセプトが追加されたことでした。
「減塩」というコンセプトの追加により、「だし醤油」をベースに「旨味調味料」を使用しないことによる「物足りなさ」を解決し、さらに保存性を高くする「塩分」を控えながらも日持ちするような工夫が必要になったのです!
試行錯誤の末に作った原料の配合は振り出しに…。
しかし、確かに「調味料無添加」だけでは弱いかもしれない。川中醤油の商品は、体に本当に優しいものでありたい!
「減塩」というコンセプト追加は、より良い製品を生み出そうとする精神ゆえの決断でした。
「やさしいだし醤油」の完成には実に3年の年月が費やされました。
通常一つの商品を開発するのに費やされる時間は約1年程だそうですから、その3倍もの年月をかけた「やさしいだし醤油」の開発は、簡単なものではなかったことを物語っています。
「自信を持って作ったものが認められれば嬉しいですし、やりがいを感じますね」
決して簡単ではない醤油作り。難しい課題とコンセプト追加にも見事に応えた菊本さんの「やさしいだし醤油」は、川中醤油が目指した「体に本当に優しくて美味しい」、人気商品となりました♪
菊本さんや開発室の方々が生み出してきた美味しい醤油たちは、川中醤油株式会社の建物に併設の直営店「醤の館」でも販売されています。
「【やさしいだし醤油】は、減塩思考の方や、普段使っている減塩醤油を物足りないと感じる方にぜひ使っていただきたい商品です」
だし醤油ですが、減塩タイプなので塩辛くなく、しかも美味しいという、体に優しくて使いやすい逸品です♪
日本人の料理に欠かせない調味料である醤油たち。
菊本さんを始めとする醤油作りのプロフェッショナルによって、日々進化を遂げています。
個性的で様々な醤油が揃っている「醤の館」には、今日も近隣の常連さんや遠方からはるばる足を運ばれたお客さんで賑わいます♪
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まいぷれ広島編集部が行く!~川中醤油さんでお醤油のおハナシ聞いちゃいました~